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日別アーカイブ: 2025年3月17日

第7回鉄骨工事雑学講座

皆さんこんにちは!
株式会社トヨクラ、更新担当の中西です

 

さて今回は

~組み方~

ということで、鉄骨建方工事の基本的な流れ、組み方のポイント、安全対策、最新技術の活用について詳しく解説します♪

 

鉄骨建方工事は、建築物の骨組みを形成する重要な工程です。鉄骨の組み方には、安全性・精度・作業効率のすべてを考慮した施工計画が求められます。


1. 鉄骨建方工事とは?

鉄骨建方工事とは、建物の鉄骨フレームを組み立てる作業を指します。クレーンを使用して鉄骨を吊り上げ、ボルトや溶接で接合しながら建物の骨格を形成していきます。

この工程は、建物の強度や精度に直接影響するため、適切な手順と技術が求められます。


2. 鉄骨の組み方(施工手順)

鉄骨建方の基本的な流れは、以下のようになります。

(1) 事前準備

建方作業の前に、以下の準備を行います。

  • 基礎工事の完了確認:アンカーボルトの位置・精度の確認
  • 鉄骨部材の搬入・仮置き:作業しやすい配置を考えながら整頓
  • 作業手順の確認:クレーン配置や組立順序を決定

(2) 柱の建方

  • 最初に主要な柱を立てる
  • クレーンで吊り上げ、仮固定
  • 垂直・水平の確認(トータルステーション・レベル測定)
  • 仮ボルトで固定(本締めは後工程で行う)

(3) 梁の架設

  • クレーンで梁を吊り上げる
  • 柱との接合部を仮固定(ボルト仮締め)
  • 水平精度を確認しながら順次組み立てる

(4) ブレースの設置

ブレースは鉄骨構造の耐震性や安定性を確保するための補強材です。

  • Xブレース・Kブレース・Vブレースなどの設置
  • 溶接またはボルト固定を実施
  • 構造の剛性を確保

(5) 本締め作業(最終固定)

  • ボルトの本締め(トルク管理)
  • 溶接箇所の施工(必要な場合)
  • 接合部の確認と補修

(6) 最終チェック

  • 柱・梁の精度確認(レーザー測定など)
  • ボルト締め忘れのチェック
  • 安全対策の見直し

3. 鉄骨組み方のポイント(精度向上と効率化)

(1) クレーンの適切な配置

クレーンの位置が悪いと作業効率が低下します。

  • 鉄骨搬入ルートを考慮した配置
  • 作業半径と吊り上げ高さの確保
  • 旋回スペースを確保し、スムーズな動線を作る

(2) 仮締めと本締めのバランス

  • 全体の組み立て後に本締めを行うことで、歪みを防ぐ
  • トルクレンチを使用し、適正トルクで締め付ける

(3) 高所作業の安全確保

  • 足場・安全帯の使用(フルハーネス型が推奨)
  • 風速のチェック(強風時の作業中止)
  • 落下防止ネット・工具の落下防止措置

(4) レーザー測定器による精度管理

  • トータルステーション(TS)を活用し、位置ズレを防ぐ
  • デジタル水平器で微調整を行う

4. 鉄骨建方における安全対策

鉄骨建方工事は高所作業が多く、事故リスクが高いため、安全対策が不可欠です。

リスク 対策
高所作業の転落 フルハーネス安全帯の使用、足場の設置
クレーン作業時の事故 合図者の配置、無線での連携
ボルト締結不良 目視確認+トルクレンチによる管理
強風による鉄骨の揺れ 風速5m/s以上で作業を一時停止

また、朝礼やKY(危険予知)活動を毎日実施し、作業員全員でリスクを共有することが重要です。


5. 最新技術を活用した鉄骨建方の効率化

近年、鉄骨建方工事ではデジタル技術の活用が進んでいます。

(1) BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)

  • 施工前に3Dモデルでシミュレーションし、組み立て順序を最適化
  • 干渉チェックを行い、施工時のトラブルを防ぐ

(2) 自動ボルト締め機の活用

  • 締め忘れ防止・トルク管理の自動化
  • 作業スピード向上と品質確保

(3) ドローンによる施工管理

  • 高所の鉄骨状態をドローンで点検
  • 作業進捗をリアルタイムで把握

6. まとめ:安全・効率的な鉄骨建方を実現するために

鉄骨建方工事では、正確な施工計画、安全対策、効率的な作業が求められます。

✔ 重要ポイントのまとめ
クレーン配置・作業順序を計画的に決定する
仮締め・本締めの適切なタイミングを守る
最新技術(BIM、レーザー測定、ドローン)を活用する
高所作業の安全管理を徹底する

これらを意識することで、鉄骨建方工事の品質向上と安全確保につながります。今後も技術革新を取り入れながら、安全で効率的な施工を目指しましょう。

 

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